原田 要 展 2021/2/15-2/27

作家名: 原田要

開始日: 2021/02/15

終了日: 2021/02/27

会場: 1F Ami 2F Kanoko

ジャンル: 展覧

            

原田 要 展 2021/2/15-2/27

2021/2/15-2/27
休廊 closed:2/21(SUN)、2/22(MON)
時間 Hours :12:00-18:00

絵画の庭-千蛇花Ⅱ(センジャカ)
 私は現在、木材を主材料とした立体作品を制作していますが、作品の本来の展開としては、実は絵画作品として考えています。その絵画とは、既成のタブロー表面を離れ、色彩=色材が華麗に繰り広げられるに足る表面を如何に形作るかというものです。その姿を求めるうちに、木を彫り進みその表面に色彩を繰り広げることで、自分なりの絵画の姿を求めています。
とはいえ、このところ絵画的要素よりも立体的要素への興味が大きく、今回の作品も『絵画』としてよりも『彫刻』として成立しているでしょう。しかし、基本となる考えと構造はいっさい変わることなく、この形態は、表面として広がった結果のものであり、そしてその表面とは、色彩が繰り広げられるための場所であるということです。  
    今回メインとなる作品では、『絵画の庭-千蛇花Ⅱ』というタイトルです。Ⅱとあるように、2010年に制作した同様のタイプの作品を、久しぶりに制作したものです。前作同様、中心部から30本の首状のものが伸び、それぞれの先が花開き、色彩が繰り広げられています。色彩は実際に見えている開いた部分だけでなく、中央の内部にも、そして首の内側もすべて描かれています。つまり、すべての色彩の表面はひとつながりとなっています。実際には不可能ですが、もし広げてみれば、1枚の色の付いた表面=絵画表面となるのです。(ただし今回は、30の穴が開いていることにはなりますが)
 とはいえ、それらは無視して、単純に「なんじゃこら?」と楽しんでいただければかまいません。形態に驚き、花状の表面に誘われ、穴の奥まで想像を働かせてもらえるなら、きっと花に誘われる虫のように、楽しんで頂けるのではないでしょうか。そんな生理的な楽しみ方、花を愛でるように色彩の表面を回遊するような想いを込めて、『絵画の庭』と名づけています。 (原田 要 2021/2)